求人におけるミスマッチをなくし採用を成功に導くための方法と考え方

こんにちは、車屋専門の採用コンサルタント野瀬です。
「求人を出して、応募もあったけど….思っていた人材とは違った」
「採用したが1、2ヶ月で辞めてしまった…」
このような採用ミスマッチは、企業にとっても応募者にとっても大きな痛手となります。
私は、この「ミスマッチこそが採用失敗の本質」だと捉えています。
では、ミスマッチを防ぎ、自社にぴったりな人材獲得を実現するにはどうしたらいいのか?
今回は、私がお伝えしている採用マーケティングをベースとした「採用成功に必要な方法と考え方」についてご紹介します。
採用成功とは「ミスマッチをなくすこと」
採用活動における成功をどう定義するでしょうか?
多くの企業が「何人応募があった」「何人採用できた」という数値目標に目を向けがちですが、私はそうは考えていません。
採用の成功とは、「会社の価値観や文化に共鳴し、方向性を共有できる仲間と出会えること」
つまり、ミスマッチをなくすことこそが、最大の採用成果だと定義しています。
この前提に立つと、取り組むべきことが明確になります。
実際に、「採用すること」が目的になるとすぐに辞めてしまうケースが非常に多いです。
これでは、採用に費やした時間もお金も無駄になってしまいます。
このミスマッチをなくすことこそが企業の採用にとって最も大切な考え方です。
なぜ、ミスマッチが起きるのか?
採用のミスマッチが生まれる原因は、「表面的な条件」や「スペック」でしか採用判断がされていないことにあります。
例えば
- 給与や福利厚生などの条件だけで判断されている
- 求人票に具体性がなく、企業の中身が見えない
- 面接が一方的で、双方向の理解が不足している
さらに圧倒的に求職者が知りたいことが載っていない、伝えていないことにあります。
このような状態では、入社後に「思っていたのと違う」というギャップが生まれて当然です。
ミスマッチを防ぐには、企業が「ありのまま」を伝え、応募者が自分自身の価値観で判断できる情報を提供することが必要です。
では、具体的な情報はどのような情報が良いでしょうか。
ミスマッチをなくすために「トップメッセージは企業の人格を伝える手段」
採用のミスマッチをなくす為に、社長であるトップのメッセージは非常に重要になります。
そのメッセージは、採用サイトにおいて、代表の想いや価値観を「トップメッセージ」として明確に言語化し、動画と記事の両方で発信すると効果的です。
メッセージはただ単にこんな会社だ!と伝えるのではなく、社長としての「ミッション・ビジョン・バリュー」などが語られることが大切です。
それは単なるスローガンではなく、どんな方向に進みたいのか、どんな判断軸で物事を選ぶのかという企業の人格そのものです。
企業という人格と、応募者という人格が共鳴し合うことで、「一緒に働く意味」が生まれます。
だからこそ、トップメッセージはただ発信するのではなく、共鳴されることを前提に言語化すること必要です。
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このような発信をしていき、価値観のあった求職者を獲得していく為に必要なのが、「採用マーケティング」です。
採用マーケティングとは、「共感の仕組み化」です!
私が提唱している採用にマーケティングの仕組みを導入する「採用マーケティング」は、求人のミスマッチを防ぎ、「ここで働きたい!」という人を集め、定着する仕組みです。
その全貌を簡単に説明すると、
- 求人媒体・SNS・広告などから採用サイトに誘導
- サイト内にある採用動画で“ありのままのリアル”を伝える
- 会社の価値観・文化をしっかりと伝える
- 応募前に何度も動画を視聴してもらうことで理解を深めてもらう
- 専門サイトからの導線を確保する
- 最終的に「この会社に入りたい」と思った人がエントリーする
このプロセスの中で、単なる条件比較ではなく、「共感」や「価値観の一致」によって応募が起こる状態をつくっていきます。
つまり、企業文化や働く意味に共鳴した人しか応募してこない仕組みを整えているということです。
「なぜそうするのか?」を常に問うことを忘れないこと
採用活動では、つい手段が目的化してしまいがちです。
たとえば「求人票を書く」「動画をつくる」といったタスクに追われ、本質的な問いが抜け落ちてしまう。
採用のミスマッチを防ぐ求人をしていく為には、「一つひとつ、なぜそれをやるのか?」という問いを常に投げかけることを大切にすることです。
例えば
- トップメッセージを書く → なぜ? → 社長という人格、会社という人格と、同じ方向を向いている人を集めたいから
- 採用動画を撮る → なぜ? → 文章では伝えきれない「雰囲気」や「人間性」を感じてもらうため
- 採用サイトをつくる → なぜ? → 条件よりも共感やカルチャーを軸にあなたの会社のありのままを伝え、お互いが納得した上での応募を促したいから
すべての採用活動には「意味」があります。
だからこそ、「なぜそうするのか?」を常に忘れないことが大事です。
採用の主導権は「企業」ではなく「応募者」にある
最後に、私がとくに強く意識していることがあります。
それは、採用の主導権は企業ではなく、応募者にあるということです。
私が提案している採用サイトでは、ただ「人材を募る」のではなく、「どんな人に来てほしいか」「どんな人には合わないか」まで明確にしてもらっています。
それは、企業が選ぶのではなく、応募者が自分で判断するための情報提供です。
選ぶ側から、選ばれる側へ。
この視点の変化が、ミスマッチをなくし、採用の質を根本から変える鍵になると信じています。
「人」を採るのではなく、「志」を共にする仲間を迎える
求人におけるミスマッチをなくすために必要なのは、技術的なノウハウだけではありません。
必要なのは、「なぜ採用するのか?」という問いに向き合う姿勢です。
- 自社の価値観を言語化し、共鳴してもらうこと
- 雰囲気や空気感を可視化し、判断材料を提供すること
- 採用の一つひとつの施策に「なぜ?」を問い続けること
その先にあるのは、「採用の成功」ではなく、「志を共にする仲間と出会えた」という実感です。
あなたの会社にもそんな採用活動のお手伝いができればと思います。
