車屋の採用サイトはかっこいいサイトが募集がくるって本当?整備士・営業職を採用したい経営者が知っておくべき落とし穴

「整備士や営業職の人材が全然集まらない…」
「ハローワークや求人広告を出しても反応がない…」
こういった悩みを抱える車屋さん、整備工場の経営者の方から、最近よくご相談を受けます。
そして次に出てくるのが、
「じゃあ採用サイトを作ろうと思ってるんですが、やっぱりかっこいいサイトにした方が人が来ますか?」
というご質問です。
答えを先に申し上げますと――かっこいいだけの採用サイトでは、応募は来ません。
むしろ、「かっこよさ」にこだわりすぎた結果、人が集まらないケースは非常に多いのです。
この記事では、車屋さんの採用において「なぜおしゃれなサイトでは人が来ないのか」「どんな採用サイトが整備士・営業職の応募につながるのか」について、車屋専門の採用コンサルタントの立場から解説します。
かっこいい=応募が来る、は大きな誤解
まず初めに整理したいのは、「かっこいいサイトだから応募が来る」という考え方自体が誤っているということです。
WEB制作会社はデザインのプロです。
だからこそ、言われたとおりに美しく仕上げてくれます。しかし、採用サイトは採用のプロの視点で設計しないと、目的を果たせません。
WEB制作会社はデザイン性の高い作品を創る「クリエイター」ではありますが、求職者を集める「マーケッター」では無いのです。
だから、かっこいいサイトは作ってくれるけど、全然応募が入らない…といったオチがあるのは仕方のないことなんです。
採用サイトの本当の目的は、会社の魅力を伝え、「ここで働きたい」と思ってもらうこと。
これは「広告映え」や「デザインセンス」ではなく、求職者にとって必要な情報が載っているか、リアリティがあるかどうかが大きく影響します。
関連記事:【車屋向け】採用サイトを作るだけではダメ?応募が来ない原因と改善策
整備士・営業職の求職者は何を見ているのか?
では、車屋さんに応募を考える整備士や営業職志望の人たちは、どんな情報を求めているのでしょうか?
以下は、実際に求職者ヒアリングを重ねて見えてきた“本音”です。
- 仕事内容が明確に書かれているか(未経験でも理解できるか)
- 職場の雰囲気がわかる先輩社員たちの様子(写真や動画)
- 社員の声がリアルに掲載されているか(セリフ調、動画など)
- 1日の流れや年間休日・残業時間などが明確か
- 育成制度やキャリアの将来像があるか
- 社長が語る会社のビジョン(動画など)
要するに、「自分がこの会社で働くイメージが湧くか」「この会社なら安心して働けそうか」という基準で見ているのです。
いくら見た目がデザイン性抜群でカッコよくても、こうした実用的な情報が抜けていれば、応募には至りません。
むしろ、「広告っぽくて信頼できない」「表面的に感じる」といった印象すら与えてしまうこともあります。
デザイン先行のサイトが陥りがちな落とし穴とは?
確かにサイトを作るときに、見やすやデザインなどはとても大切な要素です。
ですが、採用サイトを「ただかっこよく作ろう」としたとき、多くの企業が以下のような落とし穴にハマります。
「抽象的な言葉ばかりで仕事内容が見えない」
「挑戦できる環境」「あなたの成長を応援します」などのキャッチコピーは一見良さそうですが、実態が伴わないと意味を持ちません。
特に整備士希望者は、具体的な整備内容や、教育のステップを重視します。
モデルのような写真ばかりで現場感がない
写真がスタジオ風に綺麗すぎたり、モデルっぽい社員や素材集を使用していると、「本当の職場の雰囲気じゃない」と感じられてしまいます。
アイフォンで撮影した現場のちょっと汚れた作業着姿の方がリアリティがあり、安心されます。
特に最近では AIで生成された画像を使うなどもありますが、AIの画像はリアリティのある画像には敵いません。
給与・勤務条件の情報が少ない
見た目にこだわるあまり、条件面「給料・休日・残業・福利厚生」などの情報が小さくなっていることがあります。
これは致命的です。
応募者はそこをまずチェックします。
特に中途採用など経験のある整備士や営業職の人たちは自分が働いていた現場の労働環境を知っています。
そこと比較して検討するので、どのような勤務条件なのかはしっかりわかるようにしましょう!
会社の業績や歴史ばかりで求職者目線がない
会社の業績や歴史よりも、将来を語る社長のビジョンの方がはるかに大切で、この会社に入社したらどのようになるのか?
どんなことができるのか?など言語化することで、同じ価値観を持った人材を獲得することができます。
「かっこよさ」の前に中身設計が大切!
採用サイトで一番大事なのは、「どんな人に来てほしいか」を明確にしたうえで、必要な情報を載せることです。
整備士なら整備士、営業職なら営業職。
それぞれで「気にするポイント」が違うため、ターゲットに合わせた構成設計が最優先です。
さらに、良いところだけじゃなくて仕事で大変なことも包み隠さず正直に伝えることが大事です。そのために動画は最適なコンテンツとなります。
デザインはそのあと。伝えたい内容が整ったうえで、見やすく・わかりやすくするのが“本来のデザインの役割です。
採用サイトはパンフレットではありません。だからこそ、綺麗すぎず、作り込みすぎず、等身大であることが信頼につながります。
関連記事:【車屋向け】採用サイトを作るだけではダメ?応募が来ない原因と改善策
採用サイトは「かっこよさ」ではなく「伝わる設計」で勝負
車屋さんの採用サイトにおいて、「かっこよさ」はあくまで補助的な要素です。
「求職者の目線と疑問」にきちんと答えられているかどうかが、応募数に直結します。
採用活動は、ブランディングも大切ですが求職者とのコミュニケーションを重要視すべきじゃないでしょうか?
だからこそ、格好良さを演出するのではなく、ありのままを伝えて信頼感・安心感を届けることに集中すべきです。
デザインやキャッチコピーの華やかさに予算を使う前に、「応募者は何に不安を感じ、何を知りたがっているのか」を見つめ直すことです。
それが、求人の成果を変える第一歩になります。
もし採用サイトを作ったけど反応がない、これから採用サイトを作ろうと考えているなら、ぜひ一度ご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
