整備業界で生き残るためには売上を上げる前に整備士の確保が1番大切です!

こんにちは、車屋専門の採用コンサルタント野瀬貴士です。
「売上を上げたい!」と考えている車屋さん、多いと思います。
もちろんその気持ち、よくわかります。
経営していくには利益が必要ですし、売上が増えれば会社も安定します。
でも、ちょっと待ってください。
売上を上げる前にもっと大事なこと、見落としていませんか?
それが、「整備士の確保」です。
売上があっても作業する人がいなければ意味がない
仮に、ものすごく営業がうまくいって、入庫台数が増えたとします。 でも、整備する人手が足りなければどうなりますか?
納期が遅れたり、クレームが出たり、最悪、お客さんが離れていくことだってあり得ます。
売上=利益になると思いがちですが、それは「整備士がしっかり動ける状態」があってこそのはずです。
整備工場はサービス業ですから、「商品=作業の質とスピード」です。
その要になるのが、現場で手を動かす整備士です。
つまり、整備士がいなければ売上も回らない。
売上を追うよりも、まずは「現場の整備士が安心して働ける環境を整えられているか?」を見直すべきではないでしょうか?
整備士の確保が難しくなっている
多くの車屋さん、整備工場さんが感じていると思いますが、今、整備士の確保はかなり厳しい状況です。
若手の応募が少ない。
いてもすぐ辞める。
ベテランが高齢になって引退…。
この流れは、ほぼ全国共通で起きています。
しかも、整備士の数は年々減っているのに、クルマは増えてる。
EVやハイブリッドといった新技術にも対応が求められ、整備士の負担は増えるばかり。
つまり、「整備士を確保できるかどうか」が、生き残れるかどうかの分かれ道になってきています。
「人がいない」は言い訳にできない時代
「人が来ないから仕方ない」では済まされない時代に入ってきています。
実際、同じ地域でも、人手が確保できてる整備工場さんはあります。
そこに共通するのは、「整備士が働きやすい職場づくり」に本気で取り組んでること。
- 残業を減らしている
- 給与体系を見直している
- 最新設備を導入して効率を上げている
- 外国人整備士の活用にチャレンジしている
など、やり方はさまざまですが、「人を増やす努力」を怠っていません。
つまり、「人がいない」は、もう言い訳にならないんです。
関連記事:自動車整備士の待遇改善のために、小規模の整備工場ができること
売上を増やすには「人」が必要不可欠
売上を上げるには、作業をこなせる人が必要。
しかし、その人がいなければ、せっかくの入庫もさばけないし、利益にならないですよね。
それどころか、今いるスタッフに負荷が集中して、辞めてしまう…なんて悪循環もあるでしょう。
だからこそ、売上を上げたいと思ったとき、まずやるべきは「整備士の確保」です。
そのためには、求人に投資したり、働きやすい制度を整えたり、教育に力を入れたり。
地道でも、そこに取り組むことが中長期的にみて最も効果的です。
今すぐできる整備士確保のための第一歩
「じゃあ、何から始めればいいの?」という方のために、いくつかポイントを挙げてみます。
①現場の声を聞く まずは今いる整備士さんたちに聞いてみましょう。
- 何が不満?
- 何が嬉しい?
- 辞めたくなる瞬間は?
このようなことにしっかり向き合うだけでも信頼感が大きく変わります
② 求人の出し方を見直す ハローワークにただ出してるだけになってませんか?
写真や仕事内容、給与体系、福利厚生など、しっかり伝わるように整備しましょう。
応募が来ていない=伝え方が悪い可能性もあります。
③ 外国人整備士の活用も視野に
整備士不足が深刻化するなかで、多くの整備工場さんが注目しているのが「外国人整備士の採用」。
特に「特定技能制度」を活用した人材確保は、これからの整備業界にとって現実的な選択肢のひとつです。
特定技能制度は、2019年に始まった制度で、日本の人手不足が深刻な14業種において、外国人が比較的長く働ける在留資格です。
その中のひとつが「自動車整備分野」。
技能試験と日本語試験に合格した外国人が、最長5年間、日本で就労できます。
実際に来日している人材の多くは20〜30代で、ベトナム・フィリピン・ミャンマーなどから来ることが多いです。
真面目でコツコツ取り組む人が多く、実際に導入した整備工場からの評価も高いです。
ただし、注意点もあります。
報道などで取り上げられているように、特にベトナム人技能実習生の一部で集団失踪や無断離職が発生している事例があるのも事実です。
背景には、
- 高額な借金を背負って来日している
- 想定より待遇が悪く、生活が立ち行かなくなる
- SNS経由で他の仕事に流れてしまう など、送り出し国や日本側の体制に起因する問題があります。
こうしたリスクに備えるには、
- 信頼できる送り出し機関・支援機関と組む
- 通訳や生活支援を含む受け入れ体制を整える
- 人として尊重し、社内で孤立させない といった地道な仕組みづくりが重要です。
制度の活用は「仕組み」と「信頼」がカギです。
正しく運用すれば、外国人整備士は単なる労働力ではなく、将来を共に支える仲間になってくれます。
④ 未来の整備士を育てる 即戦力を求めるのは当然ですが、同時に育成にも投資しましょう。
新人が入ってもすぐ辞めてしまうのは、受け入れ体制が弱い場合が多いです。
「育てる文化」があると、会社全体の雰囲気も良くなります。
「売上を上げたい」と思ったら、まずは「人が足りているか?」を見直すこと
この順番を間違えないことが、整備業界で生き残るための第一歩です。
整備士が安心して働ける場所をつくる。
その努力が、結果として売上アップにもつながります。
そして、何よりも「人を大切にする会社」こそが、これからの時代、選ばれる存在になっていくはずです。
あなたの会社でもそろそろ整備士の確保に本気で取り組んでみませんか?
これからの整備業界で生き残り、大きく利益を残していくには人材は必須です。
あなたの会社に合った人材の獲得のお手伝いをさせていただきます。
もし、整備士の人材確保に取り掛かっていきたい!と本気でお考えの社長様はぜひ一度ご相談ください。
きっとお役に立てると思います。
